どうも、ミツヒコ(@monotolife)です。
今日は、本や資料を手軽にスキャンできるポータブルスキャナー『CZUR Shine』について、紹介していきます。
今回、Concentration Heat And Momentum Ltd.東京支店(CHAM Japan-チャムジャパン)よりレビューの依頼をいただきました。ご提供いただいた『CZUR Shine(シーザー シャイン)』は高性能モバイルスキャナー。高さを変えることで見開きA3サイズにも対応しています。
製品についてレビュー依頼をいただいた際、確認メールの中に
忖度などは必要ございませんので自由にレビューをお願い致します。辛口なレビューも製品改良の要と信じております。
との一文があったことが、とても好印象でした。久しぶりに「どんな製品か見てみたい」と思ったので、どうぞお付き合いください。
目次:
- スペック紹介
- 開封時に好感度アップ
- ケーブル一本でA3まで対応可能
- 精度はもう一歩。使い勝手は〇
- さいごに
1. スペック紹介
まずは製品説明の前に、スキャナーの種類について。
スキャナーには大きく分けて3種類あります。
- ①フラットベッドスキャナー:通常のプリンタに付属するタイプ。
- ②シートフィードスキャナー:印刷機のように紙を読み込み排出するタイプ。
- ③オーバーヘッドスキャナー:ライトのような外観で上から撮影するタイプ。
それぞれに利点がありますが、一般的に①は解像度が高い代わりに1枚ずつセットする手間があります。②は1枚ものの資料であれば高速で何枚もスキャンできますが、本などは読み込めません。
そんな中で今回の製品は③に該当。
シンプルで小型の個体に、これだけの機能が詰まっています。とくに便利に見えるのが自動めくり検出とOCR180。
自動めくり検出は、めくり終えると自動で撮影を繰り返すため書類など多くのページがあるときに重宝しそうです。また「OCR180」とは、画像データから文字を抽出できる機能です。精度がどこまで高いかにもよりますが、書類から文字起こしができれば仕事につかえそう。
ちなみに、「デスクライト兼用」と記載がありますがさすがにこの高さは使いづらいのではないかな、と思っています。
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使い方はとてもシンプルでこんな感じ。
さらに、ゆがんだ本の自動補正もご覧の通り。
いいね。
名刺整理も、簡単にできるみたいです。
細かくはMakuakeのページをご覧ください。
あと、機能一覧にはないですが僕が気になったのがレコーディング機能。
これ、仕事や学校のオンライン講座にめちゃくちゃニーズありそうです。ちなみに音声も配信できるそうです(必要かどうかは置いておきましょう)とはいえ、HDMI出力ではないので切り替えは少し手間かも。
では、届いた製品を見ていきます。
2. 開封時に好感度アップ
さっそく届いた箱を開封していきます。
良く見ると何か貼ってあります。
これ、段ボールカッターでした。
開封。
オープン。
段ボールカッターで当てた跡が内箱に残っていました。もしカッターで切っていたら完全に内箱が切れてましたね。こういう心くばり、大好きです。
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改めて、パッケージ。
持ち手も付いてるしっかりした箱です。
オープン。
パーツに合わせてしっかり緩衝材が詰められていました。
同梱物は左から
- ・作業マット
- ・本体
- ・USBケーブル
- ・指サック
- ・フットペダル
- ・取扱説明書(英語)
でした。
大きさは大きくもなく、小さくもなく。想像通りな印象です。付属品はすっきりしていて、やっぱり「USB1本で繋がる」のコンセプトはいいですね。
作業シート
大きさは約49cm × 37㎝。A3サイズ(29cm×42cm)+αの設定でしょうか。触り心地はサラサラ。
裏面は滑り止め加工がしっかりされています。
気になったのは、仕方ないかもしれませんが汚れやすそうな印象でした。折り目やホコリ汚れが付いてしまうと読み込み精度が落ちないか心配。とはいえ、水拭きで汚れは取れそうでした。
指サック
指サックで抑えることで、自動的に「黄色部分を補正・修正できる」機能が使えます。
ただ使った印象は、「たまに黄色が消えてない」です。補正精度の検証はいるかもな、と思いました。
結構シビアな使い方が書いてありました。慣れれば大丈夫かも。
フットペダル
読み込みを手動でクリックできる、実用性の高いペダル。フルサイズのUSBで本体と接続します。
クリック感もしっかりあって、「カチッ」と踏み込めます。
本の読み込みは両手を使うので、足を使って読み込みができるのは便利だと思いました。ただ、「ページめくり自動認識」の機能があるので、たくさんの資料を一度に読み込みたい人向けだと思います。
ケーブル長さは、机から降ろしても十分余裕がありました。
USBケーブル
大きなタイプのUSBケーブル。長さはぼちぼちあります。(1.5m程度)
ちょっと大きい差し込みのあれです。
3. ケーブル一本でA3まで対応可能
この機種で一番いいと思ったのは、配線がUSBケーブル1本で完結するところ。
電源ケーブルが必要ないのでちゃんと「ポータブル」です。併せてフットペダルも接続してみると、こんな感じ。
仕様を開始する前に、最新のソフトウェアをインストールする必要があります。今回はWebページから取得しました(日本版がなかったため、北米版を選択)
セットアップにはシリアルナンバーが必要。
スタンド裏に記載してあります。
USBケーブルを刺した直後に機器のセットアップは完了。お手軽です。
機器の名前は「ET13R」らしいです。なんの略だろう。
ソフトで出来ること、たくさん。
次に、ソフトを起動していきます。
実際の操作画面はコチラ。
左には操作、右には読み込んだ画像が一覧で表示されます。スキャンボタンを押すとスキャン開始。マニュアルいらず、操作や出力選択などわかりやすいメニューでした。
次に実際スキャンを押すと次の画面へ。
スキャンで切り取る部分は黄色の枠が表示されています。この際ライト機能は、使わなくても大丈夫でした。明るい部屋なら問題なさそうです。
*
直感的に操作出来て、右ではカラーモードと「フラットペーパー」「湾曲した本」「結合側(名刺を大量に読む場合など)」「補正をスキャン」が選べます。
僕が特に使えると思ったのが
- ①OCR
- ②ウォーターマーク
- ③A3スキャンに対応
- ④動画対応
- ⑤自動めくり検知
です。
①OCR
実際にCZUR Shineのマニュアルを映し、Wordファイルで書きだしてみたところ。
文字が明瞭だったこともあり、誤字は一切ありませんでした。著作物の関係から日本語は試していませんが、ある程度なら行けるのかもしれません。
ただ、文字認識技術は正直まだ発展途上。過度な期待は禁物かなと思います。作業補助ですね。
②ウォーターマーク
「これ良いな」と思ったのが、ウォーターマーク機能。
好きな文字を色・大きさ・濃さを指定して画像に上書きできます。今回もサンプルを出す予定なので、こういう時に「Sample」と書けるの良いですね。
ちなみに、細かな位置調整はできません。文字の傾きも水平or45度でした。そこまで細かく調整する必要はないし、問題ないでしょう。
③A3スキャンに対応
もう一つ素敵な点が、高さを1段上げるとA3の見開きサイズに対応できること。
使うまで気づきませんでしたが、A3見開きは家庭用プリンタのスキャナでは対応できないサイズ。
資料を電子化したい人のニーズを見事に満たしています。
A3で良い資料がなかったのですが、僕のピアノ譜はサイズギリギリ。でも、しっかりデータ化されました。
ただ、光沢があると中央にライトの影ができてしまいました。色味も少しだけズレている印象です。
見開きでスキャンするとこんな感じ。大きすぎて端が見切れましたが、十分に読める解像度です。
④動画対応
驚いたのが、この動画対応。
動画ファイルの録画はもちろん、マイク搭載で音声も拾っていました。さらにZOOMやGoogle Meetといったオンラインミーティングにも対応。結構驚きです。
録画したファイルの解像度は
1920 × 1080 / 7fps
面白い。
⑤自動めくり検知
手めくりを検知してくれます。制止すると自動撮影。これ、とても便利。
特に本のページをデータ化したいときには、サクサクと進めらそうです。もっと快適にしたい場合は、フットペダルがいいですね。
4. 精度はもう一歩。使い勝手は〇
ここからは、読み込み精度について。
解像感は高くはない
解像度ついては、実用範囲内という意味では必要十分です。ただ、どうしても他のスキャン方式と比べると解像感が落ちる印象でした。カメラから距離があるので仕方ないことですね。
一応(小・中・大)から解像度は選べます。
解像度が落ちたところで文字は読めるので、使い勝手ではそこまで悪くはならないと思われますが、比較すると文字の解像感が少し低く感じます。そのあたりは留意する必要がありそうです。
補修精度が今一つ
僕がまだ慣れないためか、「湾曲した本」の補正精度やサムクリップを使った際の切り抜きがうまく行われないことが多くありました。
ソフト上ではこのように真ん中を指定するガイドラインが表示されます。そこに合わせてスキャンを押すのですが、補正がうまくいきませんでした。(サイズも自動で切り取るので、ずれてきます)
もうひと頑張りしてほしいな、という印象でした。
色味はズレやすい
さいごに、これは方式上仕方ない「色」について。ライトを当てて撮影する方式のため、環境の光に大きく影響されます。例えば、日差しが強いとこんな資料に。
また、暗い場所でライトを使って撮影すると反射も起こります。
見開きページを撮影すると、こんな感じ。
同じ大きさのページなのですが、補正失敗してますね。残念。。。
あと、補足程度に書きますがデスクライト機能は僕は使わないかな、と思いました。明るさはちょうどいいですが、高さが低いことや目線にスキャナ部分が入ってくるので気になってしまいます。
5. さいごに
ということで、CZUR Shineの紹介をさせていただきました。
一度にたくさんの資料を読み込みたい人、本を電子化してみたい人、お子さんの大きな絵をデータで保存したい人などには、良い選択肢ではないかと思います。
僕も資料をデータ化しますが、プリンタに付属するスキャナだと一回ずつ資料を差し替えるのがいつも面倒でした。今後はその煩わしさを救ってくれそうです。
使ってみるまでは、「面白そうだけど、プリンタにスキャナーは付属してるからどうだろう」と思っていた僕ですが、使ってみるとその使い勝手にかなり感動しています。使わなければケーブルを刺したまま棚の上においておけばOK。プリンタほどの場所を取らないので、必要な時だけ持ち出せます。あとは補修精度の向上に期待ですね。
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それでは、また。
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