敢えて言いたい。次世代の変態PC『ZENBOOK PRO DUO』が面白い。

Zenbook pro duo パソコン
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どうも、ミツヒコ(@monotolife)です。

久しぶりにワクワクするPCを見つけました。台湾の総合機器メーカーASUSが、2019年5月28日~6月1日に開催されたコンピューターと関連機器の世界的な総合展示会「COMPUTEX TAIPEI 2019」 で発表した『ZENBOOK PRO DUO』です。

一目で分かる『変態PC』の雰囲気

最初にお断りしておきますが、僕の使う「変態」という単語は最上級の褒め言葉です。今までに類を見ない革新的な製品や、「マジか…」と思わず二度見してしまうものに使います。この『ZENBOOK PRO DUO』は間違いなくその『変態PC』です。僕は二度見しました。

画像引用:ASUS

『ZENBOOK PRO DUO』には画面が2つある。

15.6インチのメインディスプレイは4K(3840×2160ドット)に対応した有機ELパネルを搭載。さらにキーボード側にセカンダリディスプレイとして14インチ(3840×1100ドット)の画面が搭載されます。このセカンダリディスプレイ、高さこそ無いですが横の解像度はコチラも4Kに対応しています。 アスペクト比はメインディスプレイ16:9に対して、セカンドディスプレイはおよそ16:4.6。かなり横長です。

このセカンダリディスプレイによるデュアルモニター環境を一台のPCで作れるのが、このPCの売りですね。例えば動画編集をする人なら、上に全画面で再生用のタブを開き下のセカンダリディスプレイにシークバーやエフェクト関係のツールバーを出力する。写真編集する人は上に全画面の1枚写真、下にはサムネイルや各エフェクト調整ボタン。そんなマルチタスクの作業が一台のPCで実現できる利点はかなりあると思います。

同じくASUSが1年前に発表したディスプレイ内蔵タッチパッドを搭載した『ASUS ZenBook Pro 15 UX580』(最上位モデル40万円弱)は正直僕には響かなかったですが…。

ZENBOOK PRO 15 [画像引用:GADGETMATCH]

最近は持ち運びができるモバイルディスプレイというジャンルも盛り上がっていて、先日クラウドファンディングを賑わせていた『 Vinpok Split』という製品はFHD解像度の15.6インチで重さはたったの635g。給電用の大きなアダプタも不要でPCとUSB接続するだけで表示が完了します。しかも1.3kg程度の13インチPCと持ち運んでも合計2kg程度でデュアルディスプレイ環境を作ることができます。一方のZENBOOK PRO DUOは約2.5kg。モバイル用途で検討するなら、うーん…という感じですね。

デュアルディスプレイ環境 [ 画像引用 :Lifehacker ]

ただ、結局デュアルディスプレイ環境を整えるにはある程度広い作業環境が必要です。そこを一台で解決しようとする姿勢が面白い。今は2画面でも、そのうちフレキシブルディスプレイを搭載した一枚になっていく気もしますね。LENOVOのコンセプトモデルみたいに。

LENOVO コンセプト [画像引用:Sam Rutherford/Gizmodo US]


あとは、SAMSUNGのGALAXY FOLDにも頑張ってほしい…。これはまた別記事書きます。

余談ですが2009年にONKYOからこんな変態PCも出ていました。

gScreen Spacebook [画像引用:ONKYO]

僕、当時買うか真剣に悩みました。普段シングルディスプレイ10.1インチ。引き出して10.1インチのデュアルディスプレイ。さらにヒンジを180度回転させて、キーボード側に倒すことも可能。 家電量販店をいくつも巡って実機を触ったことを覚えています。 まぁ重量は1.9kgでスペック自体も高くないので見送りました。

とはいえ、2019年に入って技術がやりたいことに追いついてきた感じがありますね。

『ZENBOOK PRO DUO』のスペックが変態。

最新PCゲームも4Kビデオのエンコードもできちゃうくらいのモデルです。

  • CPU:第9世代Intel Core i9 or i7 H-series
  • RAM:最大32GB
  • SSD:1TB
  • GPU:Nvidia RTX 2060。

まずCPUがすごいですね。i9が搭載されるノートPCはハイエンドモデルの中でもごく一部。さらにGPUにNvidia RTX 2060も搭載するため、動画編集・書き出し処理はかなりの速度で対応できると予想します。細かいスペックは専門サイトにお任せします。

もう一つ面白いのが、無線規格が次世代のWi-fi通信規格である 802.11ax (Wi-Fi 6)をサポートしています。このWi-Fi規格は5G通信網を見据えてのもので、通信容量の増加と安定化が見込めるそうです。 最強か。

ただ、インターフェースは

  • HDMI
  • USB3.1×2
  • USB3.1 Type-C (Thunderbolt)
  • ヘッドフォンジャック

という控えめな構成です。記録メディアのスロットがないのは、どうなんでしょうか。あくまで母艦として常設だから、ハブとか使いなさいってことなのかな。 あとは本体価格ですが…前フラグシップモデルの最上位が40万円弱だったことを考えると、ディスプレイの追加などから安く見積もっても50万円くらいいくんじゃないでしょうか。恐ろしい…。けど、ロマンがありますね。 (2019年8月21日追記:直販価格46万6500円(税別)とのこと。さすが、変態PC)

キーボードレイアウトも変態。

画像引用:ASUS

この思い切ったキーボードデザイン、すごい。セカンドディスプレイの為にキーボードは左下へ追いやられています。パームレスト(両手の置き場)はありませんね。キーボード横にはテンキー入力表示も可能なトラックパッドが内蔵されています。なんだこれ。このキーボードレイアウトについては、僕が良く記事を読むGIZMODOの関連ページに、印象的な言葉があったので引用します。

「優れて美しいもので、奇異を含まぬものはない」
かつてこのように書いた哲学者フランシス・ベーコン。そんな彼がAsusの新しいノートPC「ZenBook Pro Duo」とまみえる機会があったとしたら、そうした“優れて美しいもの”と認めるでしょうか? 彼がどう思うかは定かではありませんが、私はそんな存在だと感じざるを得ませんでした。狭っ苦しいキーボードと座りの悪い位置にあるタッチパッド、その上部に14インチという巨大なディスプレイをもつこのノートPCを。

引用:GIZMODO

「狭っ苦しいキーボードと座りの悪い一にあるタッチパッド」って表現が秀逸です。ホント、このキーボードはどう見ても15インチのPCとは思えないですよね。エンターキーまで細長い。11インチのPCでももう少し頑張って大きくするはず。キーピッチとかどうなんだろうか。そしてタッチパッドは普通スペースキー下部に配置されるところですが、テンキー側へ配置されてそれをテンキーとしても使えるようにしています。 でもよく考えたら、マウスを使う時ってそのあたりに手を伸ばすわけだし案外ありなのか…?

必要性はわからないが、面白い。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。結論から書くと僕は「ZENBOOK PRO DUOを使ってみたい」です。カッコいい。でも、日常生活をするうえでオーバースペック感は否めないですね。所有欲とワクワク感を満たすための次世代PCといった印象です。

実際に利用用途を想像してみると、2.5kgの個体を外に持ち出すことは、現実的ではないかと思います。さらにACアダプターの大きさを考えると勇気が要ります。また、もう一つ検討課題に入ってくるのが本体価格。「わざわざノートPCでそんなお金使わなくても、デスクトップ環境にすれば同じ金額でスペックも作業環境も…」みたいな人は出てくるでしょう。僕もそう思います。でも、そこじゃないんですよね。「新しいPCの形を創造した」というASUS企業姿勢に、僕は好感を持ちます。

デザインも、ZENBOOKシリーズに共通するアルミ処理や雰囲気もカッコいいので僕は好きです。ただし、天板にある「ASUS」のロゴ。あれだけは嫌いなんですよね。。。どうにかならないものか。。

ということで、長々と 『ZENBOOK PRO DUO』 について思ったことを書きました。お付き合いいただき、ありがとうございました。製品版として詳細発表を楽しみにしていようと思います。最後に公式の紹介動画を載せておきます。あぁ、カッコいいんじゃぁ。。。

YOUTUBE: ASUS ZenBook Pro Duo – The laptop of tomorrow | ASU

余談ですが、ASUSの発音は「エイスース」統一されています。参考までに。。。

当初、日本参入時からの「ASUS」の日本での読みは「アスース」が正式とされていた。 日本法人の登記名も「アスース・ジャパン株式会社」であったが、2012年10月1日に「ASUS」の呼称を「エイスース」に統一し、同時に日本法人のアスース・ジャパン株式会社をASUS JAPAN株式会社に社名変更した。

Wikipedia

※2019年8月21日追記:
ついに日本でも2019年8月23日に発売予定とのことです。もうすぐじゃん。最上位モデルは驚愕の46万6500円(税別)とのこと。「Core i9-9980HK」「メモリ:32GB」「SSD:1TB」の最上位構成とはいえ余裕で上位デスクトップ環境が整う価格ですが、それをノートパソコンに落とし込んでいることにロマンを感じますね。まさに変態PC。嫌いじゃないです。

それでは、また。

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